TOEFL対策において、一番最初に取り組むべきなのは「単語」です。
TOEFLは海外留学のための試験なので、出題されるトピックはアカデミックなものばかり。
大学受験やTOEICなどの英単語とは比べ物にならないほど難しいです。
なので、TOEFL用の単語を知っておかないと、高得点を取ることはまず不可能です。
しかしTOEFLの単語帳って種類が少ないし、クオリティの高いものは少ないですよね。
そこでこの記事では、半年で初のTOEFL iBTで86点をとった僕が実際に使っていた単語帳2冊を紹介しようと思います。
- TOEFLの単語帳の選び方
- 「TOEFLテスト英単語3800」と「TOEFLテスト対策iBT英単語」の紹介
- それぞれの単語帳のいいところ・悪いところ
- 2冊の単語帳をうまく使う方法
これらについて紹介していきます。
TOEFL iBTの単語帳選びに迷っている人は、ぜひご一読を!
目次
どんな単語帳を選ぶべき?TOEFL単語帳を選ぶのに重要な3つのポイント
まず本題に入る前に、TOEFL単語帳を買う際に重要な3つのポイントについてお話しします。
- 専門用語は豊富かどうか
- CDのレベルは高いかどうか
- 頻出単語が多いかどうか
これらを順番にササっと説明しますね。
①専門用語は豊富かどうか
TOEFLはアカデミック(学術的)なトピックが多いとよく言われてますね。
これはどういうことかというと、実際に英語圏の大学の講義や生活でよく使われるトピックを扱っているということです。
具体的に言うと、地質学・生物学・化学・天文学…などなど、専門用語がたくさん出てくる難しい科目の単語の知識が必要になってきます。
そのため、専門用語を多く扱っている&分野ごとにまとめられている単語帳を探すべき。
②CDのレベルは高いかどうか
TOEFLで高得点を取りたいなら、一番勉強すべきなのはリスニングです。
その理由は、4セクションのうち3つにリスニングが必要だから。
TOEFLはリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4つに分かれていますが、そのうちリーディング以外全てリスニングが必要になります。
そのため、単語帳といえどリスニングも鍛えられるほどレベルの高いものが好ましいですね。
僕が考える良いCDと悪いCDはこんな感じ。
- 良いCD…例文の読み上げ・英語のみ
- 悪いCD…単語だけ読み上げ・日本語訳付き
1単語ずつではなく、できれば例文の読み上げがあるCDを探すべきです。
TOEFLの英語はかなり速いので、正直ひとつの単語ごとに区切られたCDで練習したところで実際のテストにはなんの効果もありません。
TOEFLでは早い文章の中で聞き取ることの方がよっぽど大事です!
それに日本語訳→英単語といった風に読み上げるCDもあんまりよくないです。
単純に時間の無駄だし、TOEFLを受けるのなら英文を聞いて英語で理解する能力が必要。
③頻出単語が多いかどうか
冒頭で「TOEFLの単語学習は重要」と言いましたが、それに時間を取られすぎると逆に対策のほうができなくなります。
なので、頻出単語が多いかつ収録されている単語数は少なめというのが理想的。
TOEFLの単語帳選びに重要な3つのポイントまとめ
- 専門用語は豊富かどうか
→TOEFLでは大学レベルの授業で使われる専門用語を覚えるべき。 - CDのレベルは高いかどうか
→TOEFLで一番重要なリスニングも鍛えられるほどのレベルの高いものがいい。 - 頻出単語が多いかどうか
→単語数が多ければ良いのではなく、頻出単語が多いかどうかが大事。
TOEFLの単語帳を選ぶさいには、ぜひこの3つのポイントを意識して選んでください。
そして次に紹介する2冊がこの3つをうまく補い合っているので、単語帳探しに迷ってる方はどうぞ!
おすすめの単語帳1冊目:「TOEFLテスト英単語3800」
「TOEFL 単語帳 オススメ」で検索するとだいたいどのサイトでも紹介されている人気の単語帳。
AmazonのTOEFL関連書籍のランキングでも1位になってるしTOEFL受験生なら必須の1冊ですね。
- 頻出単語がうまくまとまっている
- デザインがよくて見やすい
- 語義が不十分なところがある
- 分野別専門用語が少ない
- CDが易しすぎて役に立たない
それぞれ順番に見ていきましょう。
良いところ①頻出単語がうまくまとまっている
この本に出てくる単語は、本当に頻出単語ばかりです。
本番のテストは1回しか受けていませんが、単語で困ったことはありませんでした。
RANK | 目標点数 | 単語数 |
1 | 61点前後 | 956語 |
2 | 80点前後 | 882語 |
3 | 100点前後 | 1024語 |
4 | 105点以上 | 938語 |
こんな感じでRANK1からRANK4までに分かれているので、それぞれの特徴をまとめてみました。
- RANK1:大学受験レベルの単語ばかりで簡単。基本的な単語ばかり。
- RANK2:ここから難しくなってくる。頻出単語がたくさん。
- RANK3:RANK2と同じで頻出単語が多い。
- RANK4:難しい単語が多め。頻出単語ではないが覚えておく価値はある。
頻出単語がRANK2とRANK3にかなり集まっているので、まずはここを完璧にするべき。
RANK1は簡単すぎ、RANK4はちょっと難しすぎといった印象ですね。
とはいえ実際のテストではRANK4レベルの単語はゴロゴロ出てくるので、覚えられるなら覚えた方がもちろん良いです。
RANK1が難しいと感じる人は基礎が抜けている可能性大なので、まずは他の単語帳からはじめることをオススメします。
良いところ②デザインが良くて見やすい
こちら↑が実際の中身の写真。
左側に英単語、そして右側に日本語での意味が書かれていて見やすいですね。
右側の語義は赤シートで隠せるようになっているので勉強もしやすいです。
悪いところ①語義が不十分なところがある
重要な意味が抜けている単語が結構あるので、いちいち辞書が必要なのがめんどくさいですね…。
「これあってるのかな?」とか「意味これだけ?」と違和感を感じたらとりあえず辞書を引きましょう。
対策としては、オレンジペンで足りていない意味を書き足すこと。
そうすると赤シートで隠せるようになるので、2周目以降はストレスなく進めることができます。
暗記用のペンならサラサのオレンジペンがおすすめ。
- 赤シートでしっかり消える
- 安いしどこにでも売ってる
- 滲まない
こんな感じで使いやすいのでよければ単語帳と一緒にどうぞ。
悪いところ②分野別専門用語が少ない
この本には「分野別英単語リスト」というものがついていますが、すごく薄っぺらくて使えないです。
TOEFLでは気象学・天文学・化学・数学・地質学…など専門的なトピックの単語も知っておかなければいけません。
それなのにこの分野別専門用語の収録数が少ないのはかなり厳しいです。
悪いところ③CDが易しすぎて役に立たない
全部の単語を読み上げてくれるのですが、正直言って時間の無駄です。
なぜなら英単語1つにつき1つ目の意味だけしか読みあげてくれないから。
しかもその言葉の意味自体が不十分、または優先度が非常に低いものが多々あります。
それと文で読んでくれないと本番のスピードに到底ついていけません。
時間を無駄にしないためにも、この本の音源は使わないほうがいいですね。
「TOEFLテスト英単語3800」についての情報まとめ
- 頻出単語がうまくまとまっている
- デザインがよくて見やすい
- 語義が不十分なところがある
- 分野別専門用語が少ない
- CDが易しすぎて役に立たない
不満な点はたくさんありますが、やはり頻出単語がたくさん載っていることには間違いありません。
それに単語数も他の単語帳と比べると多すぎず少なすぎずでちょうど良いです。
TOEFL本番まで時間がない人は、効率がよく頻出単語を覚えられるこの本1冊で十分でしょう。
TOEFL単語帳の中で売り上げが一番なので、とりあえずこれを買っておけば間違いないですね。
TOEFLテスト英単語3800を上手に使うには
- RANK2・RANK3の単語を重点的に覚える
- 不十分な語義をオレンジのボールペンで書き足す
- CDは使わない
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おすすめの単語帳2冊目:「TOEFLテスト対策iBT英単語」
(2022/05/20 21:24:59時点 Amazon調べ-詳細)
この本は、僕がトフルゼミナールに通っていた(2週間で辞めた)時にタダでもらったので使い始めました。
知名度は低いですが、個人的にはこっちの方が好きです。
- 分野別専門用語が豊富
- CDのレベルが高くリスニング対策としても使える
- ほとんどの単語に同義語が載っている
- 単語だけでなく頻出熟語もある
- 本のサイズとページのレイアウトが微妙
- 母数が多い分無駄な単語が多い
それぞれ順番に説明していきますね。
良いところ①分野別専門用語が豊富
収録単語数5059語のうち、分野別専門用語のセクションが233ページ(約1750単語)もあります!
分野数も天文学・気象学・生物学・歴史…などなど、全33種類も収録されています。
対して「TOEFLテスト英単語3800」の分野別英単語リストは50ページでしかも穴埋め問題形式なので分かりづらい。
この分野別専門用語の豊富さが先ほど紹介した「TOEFLテスト英単語3800」にはない特徴ですね。
良いところ②リスニング対策としても使えるCD付き
CDが4枚もついており、本番と同じぐらいの速さでアメリカ英語のネイティブスピーカーが例文を読んでくれます。
さらに分野別専門用語のセクションでは、分野ごとの長文約3~5分の読み上げがついておりリスニング対策もバッチリ。
本を数周して慣れたら、あとはCDのみで勉強することでリスニングと単語を同時に鍛えることができるのが良いですね。
僕は英語のリスニングがすごく苦手だったのですが、このCDを繰り返し集中して聴くことで英語が聞き取れる状態にまでなりました。
単語帳兼リスニング対策の本として使えるので、コスパはめちゃくちゃいいです。
良いところ③ほとんどの単語に同義語がついている
TOEFLでは単語の同義語もしっかり覚えておくことが重要です。
その理由は主にこのふたつのため。
- リーディングパートの単語選択問題
→「一番近い意味を持つ単語を選びなさい」という設問がある。 - スピーキング・ライティングパートで必要なパラフレーズ(言い換え)
→スピーキングとライティングでは、同じ単語を繰り返し使うと減点されるため言い換えの能力が必要。
つまり同義語を知っていれば、リーディング・スピーキング・ライティングの3パートで有利になるということですね。
赤シートで隠せるようにもなっているので、同義語を覚えるのにかなり役立ちます。
対して「TOEFLテスト英単語3800」には同義語はたまにしか載っていなく、代わりにあまり重要でない反語や派生語がよく載ってます。
良いところ④単語だけでなく頻出熟語もある
単語だけでなくよく使われる熟語もまとめられています。
熟語を知っておくとライティングとスピーキングでかなり役立つのでいいですね。
TOEFL対策ともなるとわざわざ熟語の本なんて買わないので、そういった意味でも単語帳で熟語を学べるのは強みです。
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悪いところ①本のサイズとページのレイアウトが微妙
ページにまとまりがないため、ちょっと見づらいですね。
Amazonで「TOEFLテスト対策iBT英単語」を開いてなか見!検索から本の中を見られるのでそれで確認してみてください。
あと本のサイズは分厚くて小さめなので、辞書を持っているような感じで使いやすくはないです。
悪いところ②母数が多い分無駄な単語が多い
頻出単語がまとめられているという点では、TOEFLテスト英単語3800が優れています。
こっちは5059個もの単語が収録されていますが、全てが頻出かどうかと言われるとそんなことはなさそうですね。
中には滅多にでないものも結構あるので、全部を覚えようとしなくても大丈夫です。
「TOEFLテスト対策iBT英単語」についての情報まとめ
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- 分野別専門用語が豊富
- CDのレベルが高くリスニング対策としても使える
- ほとんどの単語に同義語が載っている
- 単語だけでなく頻出熟語もある
- 本のサイズとページのレイアウトが微妙
- 母数が多い分無駄な単語が多い
こちらは1冊目の「TOEFLテスト英単語3800」の弱点である、
- 分野別専門用語の乏しさ
- CDのレベルの低さ
をうまく克服できているのがポイント。
分野別専門用語とリスニング対策用のCDだけでも十分買う価値があります。
ただ時間がない人にとっては収録単語数が多すぎるのであまり向いてません。
中古で買う場合はCDがついていることを必ず確認してください!
TOEFLテスト対策iBT英単語を上手に使うには
- 本を数周したらあとはCDのみでリスニング&語彙力を同時に鍛える
- 分野別専門用語の部分だけ使う
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ここで紹介したTOEFL iBT英単語帳2冊のまとめ
はじめに紹介した「単語帳を選ぶのに重要な3つのポイント」をもう一度おさらいしておきます。
- 専門用語は豊富かどうか
- CDのレベルは高いかどうか
- 頻出単語が多いかどうか
そしてここで紹介した2冊の単語帳の強みはこんな感じ。
TOEFLテスト英単語3800 | TOEFLテスト対策iBT英単語 | |
専門用語の豊富さ | × | ◎ |
CDのレベルの高さ | × | ◎ |
頻出単語の多さ | ◎ | △ |
一番効率の良い勉強方法は、
- 頻出英単語をTOEFLテスト英単語3800で覚える
- 分野別単語・リスニングをTOEFLテスト対策iBT英単語でカバー
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というふうにそれぞれのいいところだけを使い分けることです。
実際にこれらをうまく使い分けることによって、初めてのTOEFLで86点を取ることができました!
この記事が少しでも単語帳選びの参考になればいいなと思います。
質問があれば、SNSの方から気軽に聞いてくださいね!
