こんにちは、@tatsuyaです。
今回は、これまでアメリカ英語発音の本を5冊使って練習してきた僕が、一番難易度が高く情報量が多い最強の発音トレーニング本を紹介します。
この本で練習すると、アメリカ英語の発音だけでなくイントネーション、リンキング(音の連結)なども含めてアメリカ人が話している英語を学ぶことができます。
実際に海外で話していても、「発音がきれいだね」ではなく「アメリカから来たの?」と聞かれるようになったほど。
- 本の内容と学べること
- 全13チャプターの解説
- この本をおすすめできる人
これらを順に紹介していきますね。
5冊の発音本を取り組んできた僕が心からおすすめできる本なので、全力で紹介していきます!
目次
American Accent Trainingってどんな本?
(2021/01/21 22:58:10時点 Amazon調べ-詳細)
この本はアメリカ英語発音を身につけるためのトレーニング本です。
洋書なので当然ですが中身も音声もすべてアメリカ英語ですね。
発音の仕方からイントネーション・強調すべき箇所・省略すべき箇所など事細かく学ぶことができます。
また、トレーニング本ですので練習問題も豊富にあります。
American Accent TrainingのCD(音声)は?
CDは362分収録されており、約6時間分ですね。
音声の内容は解説と反復練習用の問題で、本文を読まなくてもいいほど本の内容ほぼすべてを読み上げてくれます。
American Accent Trainingは世界中の教育機関で使われている!
英語学校やオンライン英会話でも使われている教材なので、世界中で人気があるようですね。
実際にフィリピンの語学学校でもこの本が使われてました。
とにかく情報量が多く、これを何度も練習することでアメリカ人が流暢に話す秘訣がすべてわかります!
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American Accent Trainingで学べる内容をチャプターごとに解説!

続いては、American Accent Trainingで学べることを紹介していきます!
チャプターが13つあるので、それぞれ順に説明していきますね。
チャプター1:アメリカ英語特有のイントネーション
この本ではいきなりイントネーションから入ります。
それも数ある英語のイントネーションの中でもアメリカ英語の特徴的なイントネーションを学べます。
例えば、以下の2つの文章を見てください。
- Dogs eat bones.
- They eat them.
この2つの文を見たとき、どこを強調すべきかわかりますか?
正解は、以下になります。
- Dogs eat bones.
- They eat them.
このように、文の中でどこを強調すべきかが決まっているんですね。
また、同じ文でも強調する箇所によって意味が変わることも学べます。
- It sounds like rain.
(雨が実際に降っている) - It sounds like rain.
(雨は実際には降っていない)
これらの他にも、
- 音節が2つ〜4つの場合どこを強調すべきか
- どこを省略することでアメリカ英語っぽくなるか
なども学ぶことができます。
チャプター2:音の連結
アメリカ英語は他の地域の英語と比べると、とても早く聞こえますよね。
これは単語の終わりの音と次の単語の最初の音に繋げて発音しているからです。
このチャプターでは、そんなアメリカ英語特有の音の連結のルールを学ぶことができます。
- 子音+母音の場合
- 子音+子音の場合
- 母音+母音の場合
などなど、それぞれどうやって音を連結させるのかが詳しく解説されています。
これを一通り終えると「こうやって英語を早く話してるのか!」というのがわかって楽しいですよ!
チャプター3:「ア」の音のそれぞれの違い
ここでは、日本語にすると全て「ア」に聞こえてしまう3つの発音を重点的に鍛えます。
発音記号にすると、[æ]と[ä]と[ə]の3つですね。
それぞれの発音の仕方の解説から、長文での練習問題もあります。
A fashionably tan man sat casually at the bat stand, lashing a handful of practice bats. The manager, a crabby old bag of bones, passed by and laughed,…
引用:Chapter 3 Reading the [æ] Sound
この赤下線はすべて[æ]の音になっています。
こうしてひとつひとつ重点的に学べるので、かなりいい練習になりますね!
チャプター4:アメリカ英語の”T”
アメリカ英語での”T”は、場所によって発音が変化します。
このチャプターでは、そんなアメリカ英語特有の”T”音の変化を学ぶことができます!
これだけでもできるようになると、一気にアメリカ英語っぽくなるので楽しいですよ。
T音は以下の位置にあるときに発音が変化します。
- Tが母音に挟まれているとき
- Tが最後にくるとき
- Tの後にN音がくるとき
- Tの前にN音がくるとき
例えば1つ目は”Water”を例に出すとわかりやすいですが、Tは母音に挟まれるとDになる場合があります。(アクセントの位置にもよります)
アメリカの映画なんかを見てると、ウォーターのタがダやラに聞こえたことはありませんか?
このチャプターではそういったアメリカ英語特有のT音を学ぶことができます。
チャプター5:”L”の発音
ここではLの発音方法を重点的に学ぶことができます。
日本語ではラ行で発音すると思いますが、舌の位置から全く違うのでここで覚えてしまいましょう。
- Lの発音のしかた
- Lが最後に来た場合の変化
- 消えるL音
などなどを学ぶことができます。
また、他のチャプターと同じで長文の練習問題もあります。
Little Lola felt left out in life. She told herself that luck controlled her and she truly believed that only by loyally following an exalted leader…
引用:Chapter 5 Exercise
Lは慣れるとすごく簡単なので、長文練習問題を何度か繰り返すと発音できるようになるでしょう。
チャプター6:”R”の発音
こちらのチャプターでは日本人の多くの人にとって難しいRの発音方法を学べます。
普段使っているラ行とは全く違い日本語にはない音なので、コツを掴むまでは難しい音ですね。
ここでも、単語や長文問題を通して練習することができます。
The Hurly Burly Mirror store at Vermont and Beverly featured hundreds of first-rate mirrors. There were several mirrors on the chest of drawers,…
引用:Chapter 6 Exercise
チャプター7:”TH”の発音
ここでは、“TH”の発音方法を学べます。
個人的にこの音が一番難しいですね。
think, thank, the, thatなど、普段よく使う単語にもTHがあります。
これは日本語だとサ行・ザ行で代用しますが、正しい発音は難易度がかなり高いので練習しましょう。
- 有声音のTH
(think, thankなど) - 無声音のTH
(this, thatなど)
ここでも他と同じようにこれらを練習できる長文問題があります。
チャプター8:More Reduced Sounds
ここでは[u]と[ü]、[ɪ]と[i]など細かい母音の違いを学ぶことができます。
他のセクションと同じでそれぞれ単語・長文での練習問題があります。
Booker Woolsey was a good cook. One day, he took a good look at his full schedule and decided that he could…
引用:Chapter 7 Exercise
チャプター9:”V”の発音
ここでは“V”の発音を学ぶことができます。
これも日本語にはない音で、バ行で代用されてますが知っておくとカンタンに発音できます。
他と同じで解説と練習用の長文があります。
チャプター10:”S”と”Z”の発音
ここでは“S”と”Z”の発音方法を学べます。
両方とも口の動きは同じですが、喉を使う(有声音)か使わない(無声音)かの違いがありますね。
それぞれの発音方法だけでなく、SがZになるときのルールも学ぶことができます。
【Sの音で終わる】
- books
- maps
- months
【Zの音になる】
- waxes
- pencils
- dogs
また、他と同じで練習長文もそれぞれしっかりあります。
Sam, a surly sergeant from Cisco, Texas, saw a sailor sit silently on a small seat reserved for youngsters. He stayed for several minutes…
引用:Chapter 10 Exercise
チャプター11:緊張母音と弛緩母音
ここではTense Vowel(緊張母音)とLax Vowel(弛緩母音)の発音方法を学ぶことができます。
喉のどの部分を使うかによって音が変わりますが、そういった細かい母音の違いを練習できます。
ここも他同様長文練習があります。
チャプター12:Nasal Consonants
ここではN、M、NGの発音方法を学べます。
これら3つは音を鼻から抜けさせて発音するのでNasal Consonantsと呼ばれています。
それぞれ舌の動きが違うので、ここでは違いを意識しつつ練習できます。
- rum/run/rung
- dumb/done/dung
- bum/bun/bung
N、Mの発音はできていると思っていても実際は間違っていることがよくあります。
また、NGは方法を知らなければ意外と難しかったりするので正しい発音を学びましょう。
長文問題でも練習することができます。
The young King Kong can sing along on anything in the kingdom, as long as he can bring a strong ringing to the changing songs…
引用:Chapter 12 Exercise
チャプター13:Throaty Consonants
ここでは喉で発音する子音を学べます。
[h]・[k]・[g]・[ng]・[er]これら5つが取り上げられています。
それぞれ文の最初・途中・最後に来る場合の発音方法と、長文練習があります。
The computer cursor careened across the screen, erasing key characters as it scrolled past. The technician was equally confused by…
引用:Chapter 13 Exercise
American Accent Trainingで学べることまとめ
- イントネーション
- 音の連結(リンキング)
- アメリカ英語特有のTの発音
- その他すべての発音方法
学べることは以上になります。
このように、アメリカ英語発音を習得するのに必要な項目をすべて学ぶことができますね。
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American Accent Trainingの総評!【良いところ・悪いところ】
American Accent Trainingで学べることを紹介してきましたので、ここで個人的な評価をしたいと思います。
良いところ・悪いところを正直に書いていきますので、よければ参考にしてください。
American Accent Trainingの良いところ

まずは良いところからいきましょう。
良いところ1. イントネーション・リンキングかなり詳しく学べる
Chapter1とChapter2ではイントネーション・リンキングを学べますが、ここが一番詳しく解説されています。
まず練習問題と解説の量が、他のセクションと比べて格段に多いです。
特にイントネーションは本全体の1/4以上を占めていて、かなり詳しいところまで知ることができます。
イントネーション・リンキングを学ぶには、今までやってきた発音本の中ではこの本がベストですね。
良いところ2. 長文での練習問題が多い
チャプター紹介のときにいくつか例に挙げましたが、長文練習問題がかなり多いです。
しかもただの長文ではなく、それぞれの発音をピックアップして重点的に鍛えられるので、苦手な発音を練習するのに最適ですね。
もうひとつ有名なMastering the American Accentという洋書の発音本があるのですが、こちらは単語・短文メインでしか学べません。
それに対してこの本だと以下のような練習用の長文がほぼすべての発音にあります。
The Hurly Burly Mirror store at Vermont and Beverly featured hundreds of first-rate mirrors. There were several mirrors on the chest of drawers,…
引用:Chapter 6 Exercise
このようにピンポイントで発音を鍛えられるのが良いですね。
良いところ3. CD(音声)が優秀で聞いているだけでも勉強になる
約6時間分のCDがついていますが、聞いているだけでもいい勉強になります。
ニュースでも話されている訛りのないアメリカ英語で、スピードは結構速めです。
発音はもちろん、リスニング力アップにも最適ですね。
本文の内容を読んでくれるので、
- シャドーイング(音声の後に続いて発音する練習法)
- ディクテーション(聞いた言葉を書き起こすリスニング練習法)
これらの練習にも使えます。
良いところ4. レベルがかなり高め=クオリティが高い
内容が全体的に難しいのですが、その分レベルが高めのことを多く学べます!
出だしからいきなり発音方法ではなくイントネーションから入るので、レベルの高さが伺えますね。
長文での練習問題もありますし、内容にも決して初心者向けではない難易度です。
ハイレベルな内容を学びたい、チャレンジ精神のある人にとってはすごく良いポイントですね。
American Accent Trainingの微妙な点

続いて微妙な点について紹介していきます。
微妙な点1. 個々の発音方法の解説が不十分なところがある
それぞれの発音のしかたの説明は少し不十分に感じました。
イントネーションやリンキングに関しては豊富な説明と練習問題がありますが、発音方法となるとあまり説明がない箇所があります。
説明よりもとにかく練習に重点を置いているという感じですね。
もし発音の知識が一切ないなら、先に英語耳を使用することをオススメします。

微妙な点2. 自分で書き入れて練習する箇所がけっこうある
自分で空欄を埋めて練習する箇所が結構多いので、個人的にはめんどくさかったです。
これは人によるかと思いますが、個人的にははじめから埋めてくれているほうが練習に集中できて良いと思いました。
【総合評価】American Accent Trainingはクオリティも難易度も高め!
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難易度 | ★★★★★ |
クオリティ | ★★★★★ |
練習の量 | ★★★★★ |
発音の解説 | ★★★☆☆ |
イントネーション・リンキング | ★★★★★ |
個人的には、American Accent Trainingはすごくオススメできる発音本です。
一番難しくてクオリティが高い発音本ならこれが第一候補ですね。
特にイントネーションとリンキングについて詳しく載っており、流暢に話すためのコツが満載です。
反面、それぞれの発音方法の説明が少ないのはマイナスポイントですね。
しかしその分練習問題が豊富にあるので、実践で覚えることができます。
American Accent Trainingはこんなひとにおすすめ!

American Accent Trainingは、以下の人には自信を持っておすすめできます!
- 発音の基礎が少しでもある人
- 英語の知識がすでにある人
- 難易度の高い本にチャレンジしたい人
- イントネーション・リンキングをメインに学びたい人
まず前提として文章も音声も全て英語なので、英語の知識は必要になってきます。
それにスピードはかなり速いので、いきなりこの本に取り組むと理解が追いつかない可能性があります。
また、発音の知識が一切ない人が一冊目としてこの本を選ぶのはおすすめできません。
この本はどちらかというと個々の発音方法よりもイントネーション・リンキング寄りです。
なので、正しい発音を学ぶと言うよりアメリカ英語を流暢に話すための本というイメージですね。
「正しい発音を学びたい」のが目的なら、まずは英語耳で発音を学んだほうが絶対にいいです。
この本より簡単かつ基礎をしっかり学べる本はないと思います。

基礎がしっかりある上で更にレベルアップしたい方には最適ですね。
発音の説明が物足りないというデメリットも、基礎を先に習得しておくと問題なしです。
後は難易度が高めの練習問題を繰り返していけば、きれいなアメリカ英語が身につくはずです!
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アメリカ英語の発音を学べるAmerican Accent Trainingまとめ
以上、American Accent Trainingの紹介でした。
個人的には1番難しいかつ1番学ぶことが多かった本です。
練習箇所がものすごく多く難易度が高いので続けるのは大変ですが、その分効果は確実に期待できます。
正直なところ、発音に関する知識がまったくない初心者の方にはオススメしません。
しかし、「正しい発音をする」から「流暢に話す」ステップに移るにはこの本がベストだと思います。
発音の基礎を学習し終えた人にとっては最高の本ですので、是非チャレンジしてみてください!
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発音の基礎を身につけるには、以下の記事で紹介している2冊の本がおすすめ。
実際に僕がカタカナ英語を直すのに使った2冊の使い方を紹介しています。
よければ参考にしてください。
